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宗教的な表現である「守護霊」とは、言い換えるならば、「潜在意識」であると説明されている。
したがって、この書は、「金正日」の潜在意識と「鳩山由紀夫」の潜在意識にアクセスすることにより、その「本心」をインタビュー形式で採録したものであると言えよう。
真偽の程は、読者の判断に委ねられるほかないであろうけれども、その内容は、恐るべき具体性を持っている。
例えば、金正日の守護霊(つまり、金正日の本心)は、次のような発言をしている。
「あなたがたが知らないだけで、北朝鮮、中国、それから、パキスタン、イランと、四カ国連合が、連盟が、着実に進行しているのだよ。知らんのは日本のマスコミだ。」(16頁)
拉致問題に関しては、次のように述べている。
「日本人が朝鮮半島を三十五年も植民地化して、朝鮮民族を苦しめ、強制労働をさせ、戦争にも送って、いちばん危険な地帯で戦わせて、巨大な悪を犯した。
たかが十人や二十人、拉致したぐらいで、あんなに騒ぐということ自体が、正義の観点から見て、間違っているんだよ。」(27頁)
また、「核弾道」は、すでに完成しており、命令すれば、今日にでも打ち込むことが可能であるとされる。ミサイルを撃ち込む場所としては、第一に「いちばん効果的な所」である「皇居」を挙げ、次のように述べられている。
「うん。日本の全システムを破壊して貧乏にしたんでは、取れるもんがとれないからね。だから、貧乏にする気はないんだよ。とれるものは、ごっそり取らなきゃいけないからね。だから皇居だよ。」(53頁)
また、選挙中や「原爆の日」に打ち込めば、効果的であるなど、とも語られている。
さらに、金正日は、居住地を、1週間に1回は変え、ダミーが多数いることや、核発射命令に関しては、アメリカと異なり、金正日の命令があれば、即座に、核のボタンを側近が押せるような仕組みになっていることが語られている。(アメリカでは、大統領にアタッシュケースが渡される)
金正日の戦略としては、中国が世界の覇権を握り、北朝鮮が世界第二の大国になるつもりであるようである。それはちょうど、現在の日本とアメリカの関係に等しいとされる。
また、中国は、北朝鮮を援助し、アメリカに対する防波堤としているとされる。
アメリカに関しては、共和党政権になることを恐れていたが、オバマ氏が大統領になったことで、脅威が去ったとされる。
日本に関しては、自民党であろうと、民主党であろうと、マスコミのなかに、左翼勢力が入っているため、全く脅威ではないと述べられている。
アメリカ(オバマ氏)が、北朝鮮に手を出せない理由に関して、金正日の守護霊は、次のように述べる。
「だけど、まあ、要するにだね、「北朝鮮と戦う」ということは、「中国と戦う」ということだということを、アメリカは知っているんですよ。
そのために、今、中国がアメリカ国債を最大限に持ってるです。中国が、これを一斉に売り払ったら、アメリカ経済はまた奈落の底に沈んでいくんで、世界恐慌が起きるんですよ。それを、今、アメリカはいちばん恐れている。だから、中国のご機嫌を取っている。」(67頁)
次に、鳩山由紀夫の守護霊(つまり、彼の本心)。
まず、注目すべきは、「鳩山兄弟で連立政権をつくる」という密約が交わされているという点。公務員の削減と労働組合の問題に関しての質問について、次のように答えられている。
「その辺は、ちょっと難しいところなんで、上手にやらなきゃいけないですけどね。まあ、そのための用心として、弟のほうに、自民党を割るように指示はしてあります。自民党を割って、自民党左派を連れて、連立できるような体制を、今、水面下では話し合っています。」(98頁)
「裏でつながっているのですね」という質問に対し、
「そうですよ。つながってますねえ。鳩山連立政権で、自民党左派と民主党が連立して、労働組合のほうが、あんまりクビ切りに反対するようでしたら、ここのところをちょっと切るつもりでいます。」(同)
その他、北朝鮮に対し、友好戦略で行くこと、オバマ氏の方針に従うこと、政権交代以外には、明確なビジョンを持っていないこと、幸福実現党を脅威とは思っていないことなどが述べられている。
また、両者の守護霊とも、自分が霊であるということは、理解していないようである。
〔感想〕
まず、金正日は、日本人による朝鮮半島の支配という歴史から、日本人は、朝鮮人の奴隷になるべきという、己の正義を主張している。国連を敵視し、我々との共通の認識や価値観の基盤のうえには立っていないようである。彼の正義と、国連・日本の正義とは異なる。これを踏まえたうえで、北朝鮮に対する友好戦略が、どれほど意味をなすか、という点が問われる必要があるだろう。
また、すでに、金正日の命令ひとつで、核ミサイルを日本に打ち込める体制が整っているという点は、恐るべき情報である。
金正日は、独裁者ではあるが、軍事的な戦略家としての側面を持っているように思われる。彼が、我々との共通の価値観のうえに立っているのではない以上、こうした側面を見逃すことは、日本にとって、極めて危険な状態にあると感じる。
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